背景
スマートフォンなどポータブル機器は、カバーガラスに強化ガラスを使うのが一般的ですが、薄いために衝撃や圧力によりヒビが入ってしまったものを見かけることがあります。ガラスは、端面がきれいに面取りされているほど、強度が上がります。
外周の面取りや穴あけの時にできたチッピングを仕上げ加工で小さくしたり、少なくできると、ヒビが発生するきっかけを減らせるからです。
課題
カバーガラスの加工において外周の面取りや穴をあけた後、強度を上げるために仕上げ加工を行います。
面取りや穴あけは比較的粗めのダイヤモンド砥粒、仕上げ加工は細かい砥粒を用いた電着ホイールを使用するのが一般的です。
効率的な作業を行うためには、粒度の異なる砥粒を1本の軸に電着する一体型の軸付ホイールを製作します。
しかし、一般的に電着で使用する粒度では、チッピングを抑えた仕上げ加工を行うには限界があります。
また、より細かい砥粒を用いる場合は厳格な砥粒管理が必要で、専用の製造環境が必要になります。
更に、電着は一般的に一層のみで、面粗さ向上の為に粒度を細かくするほど、寿命は短くなります。
課題のポイント |
・一般的に電着で使用する粒度では高品位な仕上げ加工には適さない ・より細かい砥粒の電着には専用の製造環境が必要 ・細かい砥粒の電着ホイールは寿命が短い |
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